交通事故で加害者に!するべき事とその責任

車18

誰でも交通事故は起こしたくて起こしているものではありません。いつも自分が被害者になるわけでもなく、運転する限り加害者になる可能性は誰でも持っています。いざ加害者になってしまった場合、不安と後悔でいっぱいになり、どのような対応をするべきで、どんな責任が問われるのか、冷静に考える事さえ出来ないかもしれません。

一つ一つを理解して適切な対応が取れるようにしておきましょう。


事故発生時にやるべき義務とは

事故発生時に加害者が取らなければならない行動があります。これは、義務でもあり自分の意図しない所で不適切な対応になってしまう事もありえるので、しっかりと把握しておきましょう。事故が発生したら、まず「道路脇に車を移動させ停車する」ことが必要です。

二重事故を防ぐため安全な場所に車を移動して停車します。そして、ケガ人がいる場合、「負傷者の救護」をすることが義務なのです。救急車を呼ぶことや応急処置を施すといった行動をとらなければいけません。また、発煙筒などを利用して「後続車に事故発生を知らせる」必要もあります。

ここまではなんとなく理解できている方も多いかと思いますが、実は「事故発生時の状況を記憶しておく」ことも義務の一つです。過失の割合を決定する際に重要になる衝突時のスピードや、衝突位置などを記憶しなければいけないのです。

最近ではドライブレコーダーを搭載している車も多くなりました。動揺して冷静になれないケースがほとんどなので、記録をすることはとても有効な方法でもあります。また、「事故を目撃した第三者を確保する」ことも義務になります。

事故の状況は加害者と被害者の言い分が食い違うことは多々あります。監視カメラや目撃者の証言は、事故の状況を明らかにするために重要です。そして、「警察に連絡する」のも加害者側の義務です。発生場所、ケガ人の有無などを正確に伝えなければなりません。

加害者が負う責任「刑事責任」

交通事故36

それでは次に、加害者が負う責任にはどのようなものがあるのでしょうか。加害者は、「刑事責任」「民事責任」「行政処分」の3つの責任を負うことになります。具体的に見ていきましょう。まず、刑事責任についてです。

事故の状況により罰金刑や禁固刑、懲役刑と言った罰を受ける事があります。交通事故により発生する罪の一つに、「過失運転致死傷」があります。これは、運転に必要だと思われる注意を怠ることで、人にけがをさせてしまったり、死亡させてしまったりする場合の刑罰です。

被害者のケガが軽かった場合は、免除されるケースもあります。もう一つ、「危険運転致傷」があります。これは、不注意により起こった事故ではなく、危険な運転行為が事故を引き起こした場合に課せられます。例えば、アルコールや薬物によって正常な運転が出来なかった場合、スピードの出し過ぎによってコントロールが出来なかった場合があります。

他にも、運転技術が未熟であること、他の車の走行を妨害するような危険な運転をしていた場合や信号無視などの行為により、人にけがをさせてしまった時も「危険運転致死傷」が適応されます。


加害者が負う責任「民事責任」

民事責任は被害者との関係性が深い責任になります。実際事故が発生することで、被害者は身体的なダメージを受ける事になります。その回復に必要と思われる費用を、加害者が負担しなければなりません。単にケガを治すための治療費や薬代だけではなく、精神的に受けたダメージについても補償しなければなりませんし、事故が発生しなければ得られたであろう被害者の利益も補償しなければなりません。

相手が車だった場合は修理費用も掛かってくるでしょう。とはいえ、交通事故に関しては、加害者が100%の落ち度があるとは言えません。事故の状況により被害者にも落ち度があるケースは少なくないでしょう。歩行者の飛び出しによる事故もその一つです。

その場合、上記の損害補償金額は、先にも述べた「過失割合」によって減額されます。そのため、事故発生時に正確な状況を記憶をしておくことは重要なのです。

加害者が負う責任「行政処分」

行政処分は、公安委員会から受ける処分で、今後の運転に大きく関わる責任です。具体的には、運転免許の取り消しや、免許の効力停止といった処分です。事故の状況により、どちらの処分が下されるかは変わります。運転免許の効力停止の場合、停止期間が定められその期間は運転が禁止されますが、期間が過ぎればまた運転することが可能になります。

期間中の運転は無免許運転になるので、気を付けなければいけません。ですが、重大な交通違反による事故を発生させた場合は、運転免許の取り消し処分が下ります。免許の停止とは異なり、車を運転することが出来ません。

免許の取り直しをすることで車の運転を再開することは可能ですが、免許の取得自体が出来ない期間が定められています。

事故を起こした後に行う手続きについて

車26

事故を起こした後にやるべきこともあります。事故を起こしてしまった後に、「交通事故証明書」の取得が必要です。これは、交通安全センターというところで発行することが出来ます。保険会社を利用する方も多いと思いますが、この証明書が必要になるので、必ず取得しておきましょう。

その後、保険会社に連絡をし、事故の日時や場所、相手の名前が分かれば連絡先、事故と被害者のケガの状況などを報告します。そして、被害者との示談に着手する必要もあります。賠償金や補償金額など具体的な金額を決定するための示談を進めます。

示談交渉は保険会社の担当が行ってくれるケースがほとんどでしょう。そこで安心することなく、被害者を見舞うことも考えましょう。相手のケガの程度にもよりますが、自宅療養や入院が必要な場合、お見舞いに行くことは大切なことです。

きちんと誠意のある謝罪をすることは、被害者に伝わり示談交渉がスムーズになるケースが多く、結果的に有効です。

注意しておきたいこと

ほとんどの場合、被害者の治療費や薬代は加害者が負担します。実際は被害者が立て替えた分の治療費を、後日保険会社が被害者に支払うケースが多いでしょう。ですが、状況により保険会社の支払いを待たず、加害者が費用の立替をするケースがあります。

加害者が保険会社に後日請求することになりますが、保険会社が治療費の打ち切りをした場合、請求することが出来ません。保険の対象がどこまでなのか注意が必要です。さらに、加害者からの請求に関しては、保険会社の支払いに時間がかかることが多くありますので、こちらにも注意が必要です。

また、交通事故の場合、自分自身もケガを負うことがあります。被害者側にも過失が認められた場合、加害者にも治療費が支払われることがあります。これは、被害者の自賠責保険による支払いです。事故の加害者になった時は、申し訳ない気持ちが先立ち、被害者の保険で自身の治療費を賄うことに抵抗がある方も多いですが、正当な権利が相手の過失によって認められているので、自分もきちんと回復するための対応をするよう心がけが必要です。

ポイントとなるのは、過失の割合です。加害者が7割を超える過失がある場合は、支払額が減額されるので気を付けましょう。